正絹のお着物を卸値価格でご提供致します。
反物からお仕立て、お誂えもお預かり致します。
ご要望を頂ければ着付けのレクチャーもお任せくださいませ。
「着物は高い」イメージがあるから、これだけ安いなら買っちゃおう!
でも、値段の差ってなに?
着物を購入するにあたり、色々と調べてみますよね?
「式服じゃなくて、気軽に着たいから安くて満足!」
本当に安いだけで満足ですか?
洋服と違い、形が変わらない和服は、長く楽しめる衣装です。
気に入った色や、触り心地、着心地を追及すると、果ては見えないですが、気軽に着れる。長く楽しめる。気に入った着物。は、案外知らないことが多いです。
購入前に、着物になる前の糸のお話を。
糸の種類を知っておくと、値段の差が見えてきます。
糸の画像が解りやすいように、野山蚕の糸の写真を載せています。
ふわふわの野山蚕の糸束の上に、白くて楕円の二つが国産生糸の玉繭です。
蚕は、日本の蚕も海外の蚕も、ブリーディングされて、選り良い糸を吐く蚕を厳選して育てられてきました。
もちろん、海外でも、色々な蚕がブリーディングされているので、糸の質や色に特徴があります。
画像の三種類の繭は、色々な繭の種類のうちの三つです。
左下の白い繭が、通常着物の糸に使用される繭です。
右下の黄色い繭は、白い繭と同じ種類の蚕の繭ですが、1000匹に1匹の割合で天然の黄色い糸を吐く蚕の繭です。
もちろん、現在はブリーディングされて、割合は高くなっています。
一番上の繭は、野山蚕の繭です。桑の葉以外も食べて育つ野生の蚕の繭です。食べている葉が一定では無いので、繭の色も様々な色彩をしています。
どの繭も、一匹の蚕が、成虫になるための変身部屋が繭なのです。
口から吐き出す一本の糸を、木枠の中で右へ左へと糸を張って、約1500mの糸を使って繭を作っていきます。
成虫として出てきてしまうと、約1500mの糸で作った繭の壁に穴を開けて出てくるので、糸が切れてしまいます。生糸になる繭は、成虫が出てくる前に、蛹のまま熱処理をされます。
着物の糸は、繭から引いた糸を撚り合わせて紡いでいきます。
生糸の誕生です。
(画像で見やすいように、写真は野山糸を載せています。)
生糸を使った着物は、式服や、礼服などのフォーマル着物、柔らか物と言われる白生地の反物から染める着物に使用されます。
切れ目の無い糸を撚り合わせて一本の糸にするため、毛羽の無い、しなやかで光沢のある糸になります。
絹糸の繊維が切れていない為、擦れにも強く、劣化しにくい糸です。
生糸を撚り合わせる際に、切れてしまった糸や、長さの足りない糸を、綿状にほぐして、紡いだ糸で織る着物を紬と言います。
たて糸は生糸を使い、横糸を紡いだ糸で織ることで、紡いだ節が膨らんだ独特の風合いになります。
綿状にほぐしてから糸を撚る為、糸の中に空気をはらんで暖かく、軽い糸です。
着物として仕立てた後、使い込むほど、繊維がより絡み合って、しなやかで、柔らかい肌触りの着物になります。
画像のように、撚られた糸が紬の糸になります。
撚りを戻せば、綿状になった絹糸の繊維に戻ります。
紬の糸は様々な加工過程がありますが、繭玉から直接糸を引く紬糸は、真綿紬と呼ばれています。
織り上がった生地は、光沢のある、しなやかな着物になります。中でも、生真綿紬に使用される繭は、漂白や、精製等をしていない為、独特な風合いがあります。
紬を紡ぐ際に出た、細切れになったくず糸を、薬品などで繊維をくっつけて撚り合わせ、繋いだものを絹紡紬糸(けんぼうちゅうし)と言います。
絹紡紬糸も紬の糸と呼ばれ、店頭に安価な紬の着物として流通しています。
糸の繊維を薬品で繋ぐため、紬独特の節などは無くても糸が紡げますが、紬の風合いを楽しむ為の、節をわざと作ることがあります。
一見しただけでは紬糸と絹紡紬糸の区別が出来ないほど、精巧に撚り合わせていますが、元々の絹糸の繊維がバラバラなので、摩擦に弱く、繊維の折れに弱い為、しわになりやすい着物になります。
絹紡紬糸の生地は、表面がガサガサとしていて、毛羽立ちやすいので、回数を重ねてお召し頂くには、着物の寿命が短いお品物です。
絹紡紬糸はバラバラの繊維を薬品で繋ぐため、中に空気を抱き込みやすいので、暖かいが、薄く軽い生地です。
原価の値段も安くすむため、多く流通しています。
絹紡紬糸の反物で、全体の絹紡紬糸の割合が高い、低いなどの違いで、絹紡紬糸の着物の中にも価格の差があります。着物売り場の販売スタッフの中には、絹紡紬糸と紬糸の違いを知らずにオススメしている方もいるようです。
絹紡紬糸は、昔からつくられていたので、紬糸と同じ扱いをしていることは珍しくないのです。そのため、着物売り場のスタッフが、紬糸と絹紡紬糸の違いが説明できないのも、どちらも紬糸として売られている為、何が違うのか解らない事が多いようです。
長くお召しになって、しなやかで光沢の出てくる着物を仕立てるか、値段で枚数を揃えるのか、購入を考えている目的によるとは思います。
「着物は高い」イメージがあるから、これだけ安いなら買っちゃおう!
でも、値段の差ってなに?
この質でこの値段!で、探すのか?
質にはこだわらず!で、値段で探すのか?
是非、購入前にご相談下さいませ。
男性の着物は紬やお召し、大島紬や無地の着物がほとんどで、女性用の着物のように華やかなものが無いため、生地の風合いや、色味、裏地などにこだわる方が多いです。
店頭のお品物を手に取りながら、お召しになる用途によって、ご提案をさせて頂きます。安心の着物卸問屋にお任せ下さいませ。
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